2011年03月16日

嬬恋村では初の停電でした

この度の地震で、被災されている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

被災地での映像を見る度に、1000年に一度という災害の大きさに驚くばかりです。
けれど、海外からの支援や、メッセージ、募金を行なう人々や企業、
こんな災害の中でも、強盗や、暴動が起きず、冷静に助け合う日本人のニュースを見る度に、心強さもひしひしと感じています。


東京電力の計画停電、14日.15日の嬬恋村は、予定は入っていたものの、実際の停電はありませんでした。
が、今日16日は、9時20分から12時半まで、初の停電がありました。
外は雪。灯油が不足しているという被災地の人達を思い出します。

停電中の3時間は、湯たんぽを抱いて、フリースの上にダウンジャケットを着て過ごしました。
日中なので、本が読めるのがありがたい。
脳科学者の池谷裕二さんと、弁護士の鈴木仁志さんの対談本「和解する脳」を読みました。

脳科学者の池谷裕二さんは、海馬の研究で有名な人で、たくさん本も出しています。
いつもわかりやすく面白く、脳の解説をしてくれるので、この人の本はおすすめです。

この本のラストに、ある実験が載っています。
この実験の結果が、日本に起こった大地震に対する人達の反応と一致するようで、興味深く読みました。

以下、「和解する脳」(講談社)より引用

面白い実験がありまして、2人にトランプのゲームをやってもらうんですが、不正行為を見つけてしまった第三者は、自分の持っているお金を使って、不正したプレイヤーに罰金を科すことができるということにします。
たとえば、自分が100円使って、不正した人の1000円を没収できる、という具合に。

で、その時使うお金の額も、自由に決められるようにして、たとえば30円だったら、相手に300円の罰、100円だったら、相手に1000円の罰。
つまり、自分が感じた相手の罪の重さというものを判定させるんです。
このとき、プレイヤーに科した罰金は、自分に入ってくるわけじゃない。
だから、第三者は、罰を与えれば与えるほど、自分のお金が減っていくわけで、何の得もないんですね。
つまり、見て見ぬふりをするのが本来は一番いいんです。

それでも、人間は罰を与える生き物なんですよね。だまって見過ごせない。あいつは悪い奴だって思ったら、自分のお金を使ってまで罰を与えるっていうすごい特性がある。
そのときの脳の活動を測定すると、なんと快楽中枢が活動していて、その活動の強さに応じて金額も変わってくるんです。(中略)

自分の損得だけを考えたら、何もしない方がいいに決まってるんです。目をつぶって見ぬふりをしていればいい。
でも、人間は不正を見過ごせない。むしろ、自分を犠牲にして不正を罰する方が気持ちよく感じるみたいなんです。
ですから、われわせれが想像する以上に人間には望みがあるというか、人間っていい奴だなぁと思うんですよね。

以上、池谷さんのコメントです。
人間は、もともと
「相手を利することが自分のためにもなる」
というシステムを遺伝的に持つ生物で、そういう感情があるおかげで人間の社会は調節されている。
と、話は続きます。

この実験は、不正をしている人を罰する、という実験でしたが、これは、より困難な人への手助けをしたい、自分だけでなく、全体で幸せになりたいという気持ちと一緒のものだと思うのです。

それが、自分の生活が苦しいのに、募金をする人達や、帰宅難民の人達が整然と秩序を守って歩き続ける姿や、被災地で暴動も略奪も起きない状態を、作り出しているように感じました。

皆で幸せに、という思いがあれば、震災の困難も、乗り越えていけると信じて、希望を持とうと思います。

posted by 智子 at 15:15| Comment(5) | TrackBack(0) | 読書など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする