2010年11月16日

秋のクリスマスツリー

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今日、11月16日、湯の丸山でクリスマスツリーを見つけました。
昨晩はかなり冷え込んだのですが、翌朝は快晴。
登山口から、うっすらと積もった雪と、エノキダケのような霜柱を踏みしめながら、登ってきました。


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松の葉にも、わさわさと雪がくっついています。


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山頂も、雪がうっすら。
山頂に登って、初めて見える北アルプスも、真っ白い山並みになっていました。
見下ろす山々は、紅葉の上にうっすら雪がふりかかって、不思議な光景です。


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この光景は、数時間後には溶けてなくなってしまうのですよね。
一足早く、真っ白なツリーと遭遇できて、嬉しいハイキングでした。
posted by 智子 at 21:52| Comment(8) | TrackBack(0) | 登山ハイキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月19日

昭和の遺物

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10月の3連休後、北アルプスに縦走に行ってきました。
素晴らしい天気と紅葉に恵まれましたが、初日は、長距離歩行と、苦手な登りの連続で、うつろ目になっていた私でした。

そんな時、前を歩いていたダンナさんが一言。

「あ、めずらしいものが落ちてる」

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これがそのめずらしいものです。
私はただの鉄くずが落ちているのだと思っていました。

「これ、知らない? ジュースの缶切りだよ」

えっ、ジュース用の缶切り??
私ははじめて見ました。

「昔の缶ジュースはジュース用の缶切りがついていて、空気穴と飲み口の2か所、穴をあけてから飲んだんだよ」

ダンナさんが言うには、私の子供の頃にもあったはず、と言うのですが、記憶を探ってみても、こんな缶切りで穴をあけた覚えはないのでした。

たしか、自動販売機ははじめ、缶ではなくて、瓶入りジュースだったのは覚えていますが、缶ジュースが出てきた時には、すでにプルリングがついていたと思うのですが。


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10円玉と比べてもこんなに小さい。
これが、缶ジュースの飲み口の上に置いてあり、その上からキャップがかぶさっていたので、当時は缶ジュースに直接口をつけるのは不衛生と考えられていたそうです。


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缶ジュースにあててみました。
おっ、ちゃんとサイズも合っています。

インターネットで調べてみると、1954(昭和29)に、日本で初めて缶入り「天然オレンジジュース」が発売されたそうです。
その画像を見ると、確かに缶切りがついています。

その後、アメリカで、缶切り不要のプルリング方式が発明され、日本にその技術が導入されたのが、1965年。そして、1983年には飲料用缶容器のすべてがプルリングで開ける形式になったそうです。

と、いうことは、北アルプスで採取したこの缶切りは、45年前〜27年前に作られたものということですね。
もしかしたら、私が生まれる前にどこかの山屋さんのザックから転がり落ちて、風雪に耐えて北アルプスをさまよっていたのかもしれません。

なんだか、昭和の遺物に出会ったようで、一瞬疲れを忘れました。

「そんなもの、持って帰るの?」

と、ダンナさんにはあきれられましたが、しっかり持ち帰って、矢じり&土器のマイコレクションの片隅に安住していただきました。

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昭和の香りと言えば、宿泊した槍ヶ岳山荘に売っていたマッチがレトロで、思わず購入してしまいました。

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オレンジ色の夕日に染まる槍ヶ岳でしょうか。
雲が直線が描かれているあたり、斬新なデザインです。


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裏には、雷鳥ヒュッテ(白馬にある山小屋)の文字が。
このマッチ一つ10円でした。
缶ジュースが1本300円の山小屋にしてはリーズナブルですよね。
山小屋に売っているものは、ヘリコプターで運ぶため、重い物は高く、軽い物は安いのだそうです。

マッチは昭和でしたが、山小屋は平成で、インターネットや、携帯の充電器もあったのでした。
けれど、山小屋から見る風景は、大昔から変わっていないのだろうなと思うと、この風景こそ、地球の遺物なんだろうな、という気がするのでした。

posted by 智子 at 23:37| Comment(13) | TrackBack(0) | 登山ハイキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月03日

嬬恋版・万里の長城へ

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「ちょっと散歩に行こうか」
と、ダンナさんに言われてついてゆくと、散歩では済まない事は毎度の事。
なので、今日もしっかり防寒着を着込んで、フル装備で出かけました。

向かった所は鳥居峠。
長野と群馬の県境にある峠です。
ここから、スノーシューをはいて、冬の森に入ります。



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白い雪と木の影、たったそれだけなのに、いろんな表情があるものです。

これは、上手に泡立てた、生クリームみたい。
いつもこういう風にきめ細やかに、ふわぁっと泡立てたいものです。


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さくさくと雪を踏みしめるたびに、こんな雪玉の子供がころころと坂道を転がっていくのがかわいくて、飽きずに見つめてしまいます。


稜線に出ると、風が冷たい。
ペットボトルのジュースがシャーベットになっています。
ひえーっ、と思っているうちに、目的地に着きました。



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私の姿(中央下の赤いヒト)から、岩の巨大さがおわかりいただけますか?
これは、的岩。
この岩がちょうど長野と群馬の境界線になっていて、岩から向こうは長野県です。



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見上げると、なかなかの迫力です。
こんな絶壁が自然にできたなんて、不思議ですね。
ストーンサークルに次ぐ大自然の驚異として売り出してもいいかも・・・。



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昔、この岩を的にして、弓矢を放ったところ、弓が岩を貫通したそうな。
これがその証拠写真です。

帰り道は、途中からなだらかな斜面が続く林道を歩きます。
歩行距離10キロちょっと。
4時間半のスノーシューで、心地よい疲れです。

中国まで行かずとも、群馬で万里の長城(の一部)が見られる穴場ですよ。



話は変わりますが、この日は、英会話の集まりがある日。
バレンタインにはまだ早いですが、英会話の皆さんに、手作りのチョコレートを持っていきました。


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バレンタインの練習に作った試作品 英会話のメンバーさん達の為に作ったチョコレートでしたが、誉め上手の皆さんにおだてられて、なんだか嬉しく、盛りだくさんの一日だったのでした。
posted by 智子 at 22:39| Comment(12) | TrackBack(0) | 登山ハイキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月07日

樹氷の山へ

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今日は家にいるのが勿体ないくらいの晴天。
たまりつつあるカロリーを消費するべく、車にスノーシューを積み込みました。


向かったのは、烏帽子岳です。
この日は風が強くて、雪面には波模様ができていました。

途中から足跡は消えて、誰も入っていないと思いきや、踏み跡が現れました。
けれど、その踏み跡、道の真ん中で突然はじまっています。

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「あれ、この人、どこから来たの?」


「風の通り道のところだけ、踏み跡が雪で埋まってるんだよ」

とのこと。
なるほど・・・。


はじめは、片栗粉のような、湿った雪も、進むにつれて、上白糖→グラニュー糖→粉砂糖状態に変わってゆきます。

ふわふわの新雪の上に落ちる、木の影がきれいでした。


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烏帽子岳への道は人一人が通れるくらいの細い道です。
雪をかぶった木のトンネルがきれいで、写真を撮ろうとするのですが、私の前を歩いているダンナさんは、後から来る人への親切心なのか、枝に積もった雪をストックでがんがん落としながら歩いていきます。

「あぁ、いまの雪、良かったのに・・・」

ぶつぶつ言いながら歩いて行きます。



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雪に包まれた森は、映画にもなった「ナルニア国物語」の舞台のようです。
兄弟達が、古いタンスに入って行くと、ナルニア国の雪の森に出る、という幻想的なはじまり方でした。


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真っ白な雪が、木にひっかかってる雲みたいに見えてきます。


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雪もだんだん深くなってきました。
けれど、雪の下は案外暖かそうです。


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烏帽子岳が顔を出しました。
白く凍り付いたカラマツが絵本みたい。


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真っ青な空と樹氷。
冬の風景です。


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稜線に出ると、息もできないくらいの強い風。
ズミの実も、霜がついて寒そうです。
ここから先は、また次回のお楽しみに残しておいて、烏帽子岳を後にしました。
稜線をはずれると、途端に風がやんで、日差しでぽかぽか暖かくなります。

北軽井沢の周辺があまり風が強くないのも、浅間山をはじめとする山々がぐるりと風を遮ってくれるおかげのようです。

思わぬところでまた一つ、山にお世話になっていたのでした。


posted by 智子 at 20:04| Comment(4) | TrackBack(0) | 登山ハイキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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